お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

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先日、長野県安曇野市の三郷公園にあるゴーラウンドガーデンを訪ねてくださったEKさんから

写真が、送られてきました。EKさんは、今まで何度か、イギリスやオランダのガーデンツアーに参加してくださっていました。

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「17:00ごろの安曇野の光はイギリスやオランダを彷彿させるほどガーデンのオーラを放っており

ずっと眺めていたかったです。久々に日本のガーデンの景色で鳥肌が立つ感動を覚えました」

と、添えられていて、了解を得て、その写真を載せさせていただくことに。

なにより、私が送ってもらったその写真を見て感動したからですが、アングルの切り取り方にも嬉しさ。

庭をこう見ているよ。というアングルです。

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この庭は、去年の5月の都市緑化祭のために作った庭で、その後、やはり一緒に Piet Oudolf の庭を

見学に行っている地元の加部さんをヘッドガーデナーに、地元のオープンガーデンのみなさまが

集まってメンテナンスを続けてくださっています。

ありがたし!私もボランティア参加に行きたいけれど、東京(都下だけど)ナンバーで安曇野を走るのにまだ躊躇ありで。

ああ〜!行きたい!し・しかも、宿泊には、「松本本箱」もできた!.....でもまだ、勇気がいります。

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一昨年の秋に植えた宿根草たちが元気に育って!7月はずっと雨が続いたのだと思いますが。

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思いもよらぬ豪華なプレゼント。たくさんの嬉しいこと。写真から伝わってきました。

思わず歓声が上がりました。

先日は、オープンガーデンのMさんに見せて頂きましたが、安曇野市の市役所に送られて来たお手紙にも、

去年の緑化祭で作った庭は、今はもう残っていないものが多いなか、ここは地元の皆様のおかげで

美しいと。嬉しかった!

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でもね、同時に嬉しいのは、この雰囲気に対する appreciate のことなんです。

「appreciate 」日本語でいうの、難しい。英和辞典から借りた主な意味として

良さがわかる、真価を認める、(...を)高く評価する、鑑賞する、おもしろく味わう、(的確に)認識する、察知する、識別する、認識する、わかる

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逆に、私がこの20年の間で対面してきた反応としては、グラスなどが植わった景色

「どこがいいのかわからない」いわれがちでした。全体のコンビネーションではなく、バラ。グラス。

別々にみていらっしゃるのかもしれない。

そういわれないために、国バラなどでは、なるべく「分かりやすさ」について心を砕いてきた。

でも、もうそれも、自分的には限界にあったので、ちょうど国バラの終了以降は、好きな世界観に少しづつ近づけて行きました。それがもっともできているのが、中之条ガーデンズのパレットですが。

安曇野は、イベント開催時の華やかさも必要だったので60%くらいはショウガーデンの効果を優先しました。しかし、「今後のレガシーになるように」と、リクエストをいただいていたので、かなりマルチに計画しました。

そして、さらには、こうしてさまざまな植物が混ざり合って植わる景色のアングル。

その切り取り方には、センスも必要なので人によってこのアングルは見つからず、別の部分を見ているはずで。見方はいろいろ。

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景色の背後に見えている、カラマグロスティス'カール・フォスター' 一昨年の設計時は、まだ

ちょっと、植える数も遠慮がちでした。今もだけど。やはりいまだ雑草が生えているといわれるし。でも、生長して少しづつ大きくなり。

Karl Foerster (1874-1970) は、ドイツにおける「新・多年草主義」のパイオニアの名前です。

旧東ドイツ、ポツダム近くのBornimにある彼の庭は、庭師やデザイナーが、作家、アーティスト、建築家、ミュージシャンとアイデアを交換する一種のサロンになっていたと Pホブハウスのガーデン・ヒストリーの本にもでてきます。今日に至っても、世界的な「新多年草」運動の創始者として崇拝されており、 彼の多大な貢献は、ナチュラリスティック・ガーデンの植栽スタイルを開発することでしたが、

慎重に選択された庭の植物はすべて(特に適応性と長い季節に渡って興味深い見ためを保つ)すばらしい利点を備えたといわれる。そんな尊敬をこめて大好きなカラマグロスティス を植えさせていただいた。嬉しい!それがみんなに育ててもらって。

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ここからは、↑私の写真ですが。一昨年8月のオランダにて。国税局の庭。

Calamagrostis atutifiara 'Karl Foerster-小さな葦が風に吹かれて-ワイルドサイドガーデン。

宿根草界の神様の名が冠されたカラマグロスティスの美しさは、イギリス時代からの憧れでしたが、私が日本で最初に植えた場所が、悪かった!!!それは箱根。

星の王子さまミュージアム。水捌けが難しい湿地。雨が多いのでこの直立不動のグラスも倒れて。

しかし、適材適所、ならぬ適草適所さえ用意できれば基本的に丈夫な植物。

その後、自宅の屋上庭で完璧に生長。中之条ガーデンズでも完璧なパフォーマンス。

穂の上がりが初夏〜で早いので、他の宿根草が美しい時期に、早くからこのオーナメンタルグラスが

楽しめます。

カールフォスターが美しい中之条ガーデンズのパレットガーデン。今月上旬。

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いつか行きたい、ドイツ、ポツダムにあるカール・フォスターのフロイントシャフトルパブリックガーデン。

現在、1000を超える宿根草が栽培されているドイツの多年生植物の最高のコレクションの1つだそう。

私は学生時代に第二次世界大戦前のドイツの近代建築とデザイン史の研究というフィールドで過ごしてきたので

ここに、見過ごせない記述を見つけました。

1938年の記述にあった厳しい現実のなかの自由な宿根草主義。

If Lange was a Nazi sympathizer, nurseryman and plant breeder Karl Foerster (1874-1970) was the opposite, sheltering Jews and Communists at his nursery in Potsdam, and disdaining Lange's natives-only 'Nordic garden'.

種苗家のカールフォスターは、ポツダムにあった彼のナーサリーでは、ユダヤ人とコミュニストを保護し、ランゲによるネーティブ(ドイツ人だけの)「北欧庭園」を退けた。とあるのです。ランゲはおそらく当時のホロコースト収容所の所長ですが、その逆を、その時代に生きたといういう歴史。

この時代には多くのバウハウスの建築家やモダンデザインの騎手がアメリカに亡命しています。戦前、戦後にも自然主義的運動がモダニズム運動に連動して興っていたのですから見逃せません。

現在、東西ドイツの統一後、その庭が復元されたとか。

と聞くので、いつかは行ってみたい庭のひとつです。

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7月の私のルーフガーデンの C・カールフォスター。

戦後、彼が作った東ドイツのナーサリーは生き残り、ロシアと東ヨーロッパの新しい生産者との繋がりを確立。
そこで、ルイスやアウドルフさんたちも影響を受けたといえます。
彼は丈夫な多年生植物とシダ、特にグラスを育て、植物の生態学的ニーズを研究し、ほとんどメンテナンスを必要とせず、彼が好むナチュラリスティックのスキームの植栽に適した堅牢な品種を選択。そこからこんにちのPiet Oudolf の庭につながり、これが今の安曇野市の庭にも波及し、その植物の生長が市民のみなさまによって維持されていること。戦前の東ドイツから今、日本のいくつかの地域にこのグラスが植わっていること。
この尊さ。逢いに行きたいです。(でもかなり安曇野も暑いらしいです;汗)
↓オランダにて
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ああ、仕事(出張)じゃなくて、日本を、世界を旅したい。この気持ちは高まる一方ですが、車で行けそうな、近県ナンバーのご近所の方は、ぜひ行ける場所は注意しつつも行ってみて。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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