難易度★
球根植え１０〜１１月　開花４〜５月　掘り上げ６月　７〜９月休眠

基本的にはその他のバラと同様、お日様がたっぷり当たり風通しの良い環境が大好きです。ただし真夏の西日にさらされると少し弱ってしまう事もありますので、真夏の午後には少し木陰になるくらいの場所が良いでしょう。５月の開花以降、上手く育てると秋まで長く花を楽しめます。花は終わり次第、花がらを切り取る事で、後から出てくる花芽の促進と同時に病害虫予防にもなります。シュートと言って、元気の良い新芽がどんどん出てきますが、放置せずに株全体のバランスを見つつ枝先をカットする事で、樹形が整います。

春にギフト用として多く出回りますが、年間を通じて花のついた小さな挿し木のポット苗が売られています。購入してあらかた花を楽しんだらなるべく早く植え替えをします。真夏は乾燥しやすく枯れる可能性が高いので、植え替え作業は避けましょう。その後、1年に1回植え替え作業を行います。その際の植え替えに適した時期は休眠期である12〜1月。肥料もすき込んで一回り大きな鉢に植えます。

購入したミニバラは、大抵ピートモスで植えられています。底面灌水にはとても適していますが、大変乾燥しやすく、一度乾燥すると水がしみこみにくくなる性質なので、花を楽しんだら新たな土に植え替えするのがおすすめです。植え替えには、培養土やバラ専用の土を使います。多くは挿し木して1つのポットにまとめられている事が多いですが、その場合、最初の植え替えの時点では、バラバラにすると枯れる可能性が高いので、ある程度まわりの土をとって、そのかたまりのまま新たな鉢と土に植え替えましょう。鉢は1〜2周り大きなものを選びます。終わった花は切り落とし、株の1／3から半分程の高さに切り詰めて、土には肥料を混ぜ込んでから植え込みます。そうすると間延びせずに、またコンパクトに樹形を保って再度花を楽しめます。地植えにする場合、植える場所の土を耕して堆肥と肥料をすき込んだ上で植え付けます。ただし、多くの小型品種は鉢植えでの管理をオススメします。

鉢植えは、土が乾いたら鉢底から流れるほどたっぷり水をあげます。根は比較的浅めに張るので、土が剥き出しにならないよう、マルチングをして乾燥防止をお勧めします。肥料は鉢植えの場合、流れやすいので開花中は液肥や置き型の肥料を切らさないようにあげます。ただし真夏の花がお休みする期間はあげません。さらに翌春からの成長を促すための冬の寒肥も忘れずに。

他のバラ同様、枝先につくアブラムシ、茎に卵を産むチュウレンジバチ、葉が粉を吹いたようになるうどん粉病、葉に黒い円形模様が現れる黒点病、葉が黄色く変色し蜘蛛の巣のような糸を張るハダニなどがあります。まずは少しでも被害を見つけたら幹部を取り除く事が大切です。枝葉が混み合って風通しが悪いと病害虫の被害を受けやすく、また乾燥するとハダニの被害に会いやすくなります。被害にあった場合は、改めて置いている場所があっているかを確認しましょう。その上で、被害に応じた薬剤散布を行います。ミニバラは葉が小さく被害たあっという間に全体に広がります。こまめにチェックしましょう。

薄ピンクからライムグリーンへと、咲き進むと花色変化が楽しめるグリンアイスや、アプリコットカラーの花色は咲き進むとより赤みを帯びるテディーベアは大変人気の品種。香りのあるバラが好きな方には、オーバーナイトセンセーションやスイートチャリオットがオススメです。秋にローズヒップを収穫したい人には、モーツアルトが良いでしょう。可愛らしい一重咲きのピンクの花を房状に咲かせます。秋に赤い実を収穫しタネを取り除いたあと、それを乾燥させ美味しいハーブティーも楽しめます。ビタミンCも豊富です。赤の一重咲きがハッと目を引くリトルアーチストは、花付きも良くとても丈夫なので、初心者さんの最初の一鉢に。

中国原産のロサ　キネンシス（庚申バラ）の極矮性品種である、ロサ　キネンシス’ミニマ’を親として作られた品種です。この原種系バラは、コンパクトな草丈と原種には珍しく四季咲き性が特徴で、３０センチほどの草丈に小さな極小輪を房状に咲かせます。その後ミニバラは品種改良が進んで、毎年のように新しい品種が作られています。現在はこのミニマの流れを継いだものかどうか分からない品種もミニバラとして出回っている事もあるので、ミニチュア系の品種が総称してミニバラとして売られているのが現状です。花は極小輪から大輪まで、花色や咲き方はかなりのバリエーションがあります。

野バラ（ノイバラ）を台木に育てられているので、購入した花とは違う白い花が咲いたなんて事もあるかもしれません。台木の枝は挿ししているバラよりも強く伸びてくるので、そういったことがあれば、その枝は根元から切りましょう。

ミニバラはコンパクトで可愛らしく、スペースを取らないのが魅力です。贈り物でいただいたミニバラの手入れが分からず、気付いたら葉が黄色くなり落葉して、枯れてしまった。なんてお話もたまに聞きますが、コツさえ掴めば、長く楽しめるバラです。

ガーデンセンターやスーパーの花コーナーなど、手軽に購入できるのも魅力の１つ。小さくスペースを取らないので、ベランダ栽培は元より、ハンギングや玄関先の鉢植えなど、庭や土スペースがない場所でも華やかなガーデンを演出する事ができます。本当にたくさんの品種があるので、お気に入りの品種を探して、色々育ててみても楽しいですね。