難易度★

種が持っている栄養分だけで育ち、種から伸び出した新芽をいただく野菜です。栽培は、種と容器があれば、あとは水、空気、温度、太陽光線があれば十分です。
年間通して育てる事は可能ですが、生育適温が２０〜２５度前後なので、春と秋の栽培がストレスもなく簡単に育てられます。それ以上暑くなると、水が腐りやすくなったり、反対にそれより寒いと発芽に時間がかかります。真夏と真冬に育てる場合は、クーラーや暖房で室内温度を快適に保つと良いでしょう。
室内で栽培し、初めに発芽させるときは暗い環境で、その後日光に当てて葉を緑化させます。

かいわれ大根は嫌光性種子（けんこうせいしゅし）と言い、発芽するために光を必要としない性質を持ちます。そのため、発芽まで暗い環境に置いておく必要があります。
専用容器で育てる場合、種を乗せる網目のトレーにタネをまき、容器に水を張って、種が水に浸かるかどうかギリギリくらいの水量を保ちます。発芽を促すために霧吹きをかけて種を湿らせます。水を入れすぎて、種がどっぷり水に遣った状態を長く維持すると、種が腐る原因になります。水の入れすぎに注意しましょう。
自分で用意した容器で育てる事も可能です。容器の底にキッチンペーパーを２〜３枚重ねて、その上に種を播きます。その後うっすら水が溜まる程度に水を入れるか、霧吹きでしっかり湿らせておきます。その後、日の当たらない場所に４〜７日ほど置いて様子を見ます。暗い場所の作り方は、段ボールや黒い紙袋をかぶせたり、アルミフォイルで覆っても良いでしょう。根が動き始めると、水の吸い上げる量が格段に多くなるので、水が切れてカラカラにならないよう、時々確認して水管理をします。

初めに根が出て、その後芽が伸び出してきます。日に当てない時の芽はクリームがかった黄色の色味の葉色です。
発芽が確認できたら、日の当たるところに移動します。日光をたっぷり当てて葉を緑に育てます。日に当て始めると、茎が上にぐんと伸び出し葉も緑色に色づいてきます。この時期はどんどん水を吸うようになるので、水切れに気をつけましょう。また、容器の水は、毎日古い水を捨てて、新しい水を入れてあげます。特に気温の高い時期に栽培する場合は、必ず水替え作業をします。一方向からの日当たり環境に置いておくと、茎がそちらの方向に向かって曲がって育ってしまうので、時々容器を回して満遍なく日が当たるようにしてあげます。
１２〜１５センチくらいに成長したら、茎の根元からハサミで切り取って収穫します。あまり放置しすぎると、茎がだらんと間延びしてぐにゃっと曲がってしまいます。時期を見逃さないようにします。それから、かいわれ大根は豆苗のように何度も収穫はできません。一度収穫したらその種は廃棄して、また新たに種を蒔くようにしましょう。

かいわれ大根栽培は、あらかじめ栽培前に与えておく元肥やその後与える追肥が一切必要ないので、栽培がとても簡単です。また、極端に高温の環境に置いたり、何日も狭い密封されたような環境に置かない限り、ほとんど病気の心配もありません。また害虫の発生もありません。最も初心者向けの野菜栽培といっても過言ではないでしょう。溜めている水が切れないようにだけ注意しましょう。

大変育てやすく病害虫の心配はありません。ただし、気温の高い時期に栽培した場合は、条件によってカビの生える事があります。また水替えをしないでいると、水が腐って根腐れのようになったりします。根が伸び始めて光を当て始めたら、毎日新しい水に交換し、清潔に保ちましょう。

かいわれ大根と言うと、白い軸に緑の葉っぱの印象ですが、実はいくつか品種があります。
ルビーかいわれ大根は、茎部分が赤味がかった品種です。サンゴかいわれ大根は、茎にも赤味が差し、葉も濃い赤紫色の品種です。赤色品種は、通常のタイプよりも少し絡みがマイルドです。サラダの彩りなどにおすすめです。

スプラウト栽培は、自宅にあるタッパーやビン、少し深さのあるココット皿があれば、簡単に始めることができます。
自分で容器を準備するときには、浅い容器ではなく、水が少し溜められる深さのある容器を選びます。専用の容器も販売されているので、それを利用する方法もあります。
専用の水耕栽培容器は、水を入れる容器に網目のトレーが付属しています。ですので、種を湿らせておくキッチンペーパーが必要ありません。水を溜めている容器部分に根っこが真っ直ぐ伸びていくので、茎部分もとても生育が良く、また水替え管理がとても簡単です。

畑にまく大根の種は、特殊なコーティングがされて売られているものも多いので、スプラウト専用の種を使いましょう。
本来はかいわれ大根の種でも大根になるはずですが、よりスプラウトとして良い品質を保つために品種改良され大根として根っこがうまく太らなかったりする事もあるかもしれません。ですので、スプラウトはそれ専用、大根はそれ専用の種をまくのが失敗もなく安全でしょう。ただ、試しにスプラウトで余った種を畑に蒔いて観察してみるのは、面白いかもしれません。

スプラウトは、野菜の新芽。これから成長するための多くの栄養素を含んでいるので、野菜として大きく成長させて収穫するよりもより多くの栄養素と酵素を含んでいるのが特徴です。

畑やプランター、土を用意したり、使用後の土の処理など、面倒臭い手間がなく栽培できるので、庭がない人や園芸初心者でも簡単に始められます。ちょっとした窓辺やキッチンのカウンター、テーブルで栽培すれば、収穫も手軽にでき、インテリアグリーンとしても楽しめます。さらに、種まきからとても短い期間で収穫できるので、すぐにでも収穫したい人にもおすすめです。